コンビニの人件費削減ほど悪手は無くないか?

コンビニの人件費削減ほど悪手は無くないか?

「コンビニ、ワンオペで回せるようにする」

「人件費を削れば、経営は立て直せる」

——ニュースを読むと、こういう論理がよく出てくる。私はだいたい「本当に現場を知って言ってるのかな」と眉をひそめて、記事を閉じることが多い。

あなたはどうだろう。人件費削減、経営の王道だと思う派? それとも「現場が回らないだけでは」と疑う派?

私は後者に近い。コンビニのワンオペや24時間営業を、数字だけで語る前に一度立ち止まってみた。

コンビニでワンオペをする意義はあるかどうか問題

経営難を解決する場合、もっとも楽な方法は「人件費削減」。それも、ある程度の能力を持っていて給料もわりと高めな有能タイプな従業員ほど、切る効果は高い。シンプルに支出を減らす策として有効なので、コンサルに大人気の手法である。

じゃあ残された人間は給料が上がるのか?っていう話し。

人員を削減したのなら、今まで支払っていた人件費の再分配して、基本給の見直しをするのが「やる気重視」のうえなら最前な手法だと考える。しかし現実はどうじゃない。削減した人件費は据え置いて、営業利益に消えた人員に支払っていた給料がのせられるだけだ。

悪くも経営が下手くそというか、数字だけ見ている経営でやりがちな手法。

人員を削減したらまず、効率化とか生産性の話しになるけど、サラブレッドでも1馬力であるように、1人の人間は1人力でしかない。1億を役員報酬でもらっている上層部の20%カットして浮いた分を人員に回したほうが、よっぽど有意義といっていい。

従業員は替えが効くと思われがちだが、経営層にしても替えは効く。

コンビニの24時間営業はやるべきかどうか

コンビニの採算性を考えるなら、客商売らしく客単価を気にするべきだろう。

あなたは深夜のコンビニに行ったことはあるだろうか。そこに客は平日の昼間ほど居ただろうか。きっと店員が1人で補充をいているとか、バックヤードに居るみたいだけどなぜか出てこないなどの体験をした人もいるかもしれない。

コンビニは客商売だからこそ、客が来て何か買ってもらう必要がある。

深夜の客はどれだけ来て、どれだけのものを買っていくのだろうか。深夜になると「深夜手当」も出さないといけないため、日中よりも客がこないのに、日中よりも客単価を上げる必要性がある。社会インフラとしての需要を考えるとありがたい話しだけど、商売と経営で考えると、これほど損することはないと思う。

まとめ:現場を見てから数字を語れ

ワンオペの議論は、経営会議の資料だけで進めがちだ。私は、幹部がまずレジと品出しを体験してから削減を語るべきだと思っている。人件費は減る。でも客単価と現場の限界は、スプレッドシートには載らない。